本州から北海道に引っ越して来た方が驚くのが、北海道の豆まきです。
住む地域が変われば風習も変わりますが、北海道の節分は炒り豆ではなく落花生をまくのです。
節分が近くなると炒り豆ではなく落花生が並び、道民は違和感なくそれを使って豆まきをします。
今回は北海道の豆まき、その独特の風習を学んでいきましょう!
節分の豆まきで北海道では落花生やチョコをまくのはなぜ?その後食べる?数え方は?
北海道ではなぜ炒り豆ではなく、落花生やチョコをまくのでしょうか?
その理由は、北海道の冬景色にあると言われています。
皆さんご存知の通り、冬の北海道は道路や地面が全て雪で覆われます。
そのような中小さな炒り豆をまくと、雪の中に埋もれて探し出せなくなってしまうからいう説です。
目立つ落花生やチョコをまき、後から回収しやすくするのですね。
また2つ目の説としては、北海道は寒くて体力を奪われるので、カロリーが高く栄養価の高い落花生やチョコが選ばれているという説もあります。
落花生やチョコをまき終わった後は、煎り豆と同じように年齢の数だけ食べます。
でも落花生は一つの殻の中に2つの豆が入っていますよね。
一般的には、落花生を殻の状態で数える家庭が多いです。
ただしこれは各家庭によって考え方が違うので、一概には言えないところですね。
チョコは年配の方が年齢の数だけ食べると大変なことになるので、子供がいる家でまくことが多いですね。
北海道の節分に使う落花生以外のものは?
北海道は落花生以外にも、「旭豆」「うぐいす豆」が節分時期になるとスーパーに並びます。
旭豆は炒り豆を砂糖でコーティングした、甘い豆菓子です。
道民なら一度は食べたことのある、馴染みのあるお菓子ですね。
北海道のうぐいす豆は、天然の着色料と砂糖でコーティングされた豆菓子です。
鳥のウグイスのような薄緑で、ほんのり甘くて優しい味です。
豆まきでまくのは落花生ですが、落花生が苦手な方やピーナッツアレルギーの方は、落花生の代わりに旭豆やウグイス豆を食べるのです。
食べる際は豆1粒につき1歳と数えますが、美味しくてついつい食べ過ぎてしまう、なんてこともよくあります。
余談なのですが北海道にはもう一つ、「ボンゴ豆」というご当地豆菓子があります。
ピーナッツに唐辛子の効いた衣をまぶした、お酒のおつまみにちょうどいい豆菓子です。
ボンゴ豆は豆まきに使用することはないですが、北海道においでの際は是非食べてみてください。
北海道以外にも節分で落花生をまく地域は?
北海道以外にも、節分で落花生をまく地域があるのです。
東北地方や新越地方では8割以上の方が、鹿児島県や宮崎県の3割の方が落花生を豆まきに使うと回答しています。
北海道同様雪深い東北地方や新越地方では、雪に埋もれた炒り豆を探すのが大変という理由で落花生を使っていました。
一方鹿児島県や宮崎県では、「鹿児島県に落花生の産地があるから」という理由で使用されているという説が有力です。
ただ、同じく落花生の産地である千葉県は大豆をまく方が圧倒的に多いという、ちょっと面白いデータもあります。
また、
・大豆よりも落花生の方が、掃除が楽
・小さな子供がいるから、誤嚥防止に豆まきは落花生を使っている
などの理由で、大豆ではなく落花生を使う家庭も増えているようです。
更に大豆や落花生ではなく、アーモンドやピスタチオをまく家庭もあるのだとか。
節分も時代とともに形が変わってきていますが、大事なのは家族揃って豆まきをして、1年の厄除けと無病息災を願うことですよね。
まとめ
北海道で落花生を豆まきに使うのは、
・雪の中で見つけやすい
・寒さで体力が奪われるため、カロリーと栄養価が高い
という理由があります。
北海道の他には東北地方・新越地方、南は鹿児島県や宮崎県で落花生を豆まきに使います。
北海道在住の人はほぼ「豆まきは落花生」と信じ込んでおり、私自身も昔読んだ漫画で炒り豆を豆まきに使っていたのを見て衝撃を受けたものです。
また、節分は豆まき以外にも恵方巻きやヒイラギ鰯など、地域独特の風習もありますよね。
同じ日本でも考え方や風習は様々で、本当に面白いと思います。