お中元やお歳暮、お引越しの挨拶等でタオルをいただくことってよくありますよね。
新しいタオルは柔らかく肌触りが良く、使っている間は嬉しい気持ちになります。
しかし新しいタオルって、タオルから抜け落ちた繊維のような毛が気になります。
洗濯をしたら洋服が毛だらけになってしまったり、掃除の時にタオルの毛が床いっぱいになってしまったりして、ちょっと困りますよね。
今回は新しいタオルを出した時に、風合いはそのままに、困った毛が出てこないようにする方法についてお教えします。
新品のバスタオルはなぜ毛が出やすいの?理由を知れば納得!
新品のタオルは、ふわふわで手触りが良く、すぐにでも使いたくなりますよね。
しかし!濡れた体を新品のタオルで拭くと、なんだか水を吸わないし、細かい糸くずが肌にくっついたり・・・
あのタオルの細かい糸くずは「毛羽落ち」と言います。
では、新品のタオルを使った時に必ずといっていいほど、細かいほこりのような糸くずが
付くのはなぜなのでしょうか?
新品タオルの糸くずは製造工程による?
タオルは多くの繊維を束ねて糸にして製造します。
このタオルを製造した過程で付いた、細かな糸くずやホコリ、毛羽などは検品の段階でほとんど排除されます。
しかし新しいタオルには、完全に取り切れずににくっついてくるものも多くあります。
また、新しいタオルは古いタオルに比べて繊維が多い為、必然的に毛が抜け落ちる量も多くなるのです。
新しいタオルは摩擦でほこりが出やすい?
新品のタオルは、最初の3回までの洗濯では、ほこりや糸くずが出やすい状態です。
「毛羽落ち」の原因はいくつかありますが、製造時の糸くずや、表面の抜けやすい繊維が、主に「摩擦」により抜けていくからです。
これは洗濯機の中で起こりやすく、とくにドラム式洗濯機の場合は、少ない水で洗うことにより、繊維の摩擦が起こりやすくなります。
斜めドラム式洗濯乾燥機の特徴である「節水型」は、衣類同士の摩擦を活用して汚れを落とす洗い方のため「毛羽落ち」を促進してしまうんです。
新品タオルを洗うときに柔軟剤を使う?
新品のタオルの繊維が抜ける原因として、意外なことに柔軟剤を使用することがあげられます。
新しいタオルを使い始める前に一度洗濯する人も多いのではないでしょうか。
柔軟剤は、繊維に油性のコーティングをすることでタオルをふんわりさせてくれます。
それによってタオルの繊維の表面が滑り易くなり、糸が緩んで繊維が抜けてしまうのです。
だからといって、柔軟剤を使ってはいけない!というわけではありません。
ある程度、タオルの「毛羽落ち」が落ち着いてから、柔軟剤を使うようにしたほうが良いでしょう。
タオルによっては毛が抜けないものも?
タオルの生地には、その製造方法や種類によって毛羽が出やすいものとそうでないものがあります。
タオルは多くの繊維を束ねて糸にしており、使用するとちぎれた繊維が抜け落ちてしまいます。
これが糸の正体です。
毛が抜けやすいタオルは、タオルの表面にあるパイル(ループ状の糸がたくさん織り込まれているもの)が均一にカットされているシャーリング地のタオル。
そして、ねじっていない糸で作った手触りが柔らかい無撚糸のタオルです。
逆にガーゼのタオルや手触りが固めのタオルは、毛が抜けずらいタオルとなっています。
新品タオルの風合いを生かしたまま毛が出なくなる方法
新しいタオルの柔らかい手触りや風合いを残したまま「毛羽落ち」も防ぐには、使用前に多めの水量でお洗濯をすることです。
多めの水で洗うことで余計な毛を落とすとともに、タオルの綿組織を引き締める効果がありますので、使用する際に毛が出てくるのを防ぐことができます。
また、新しいタオルには洗濯糊が付いていることが多いです。
不要な毛だけではなく洗濯糊も同時に落としてしまえるので、タオルの吸水性も大幅に上がります。
ただし、新しいタオルを洗濯する時には、いくつか注意点があります。
ポイント1柔軟剤を使わない→新しいタオルをよりふんわりさせたいという気持ちはわかりますが、初回の洗濯には柔軟剤を使用しないようにしましょう。
先ほどの章で解説したように、新しいタオルに柔軟剤を使用することで却って毛が抜けやすくなってしまいます。 ポイント2タオルだけを洗う
→水がもったいないからと他の洗濯物も一緒に入れて洗濯すると、当然ですが毛が洗濯物に付着してしまいます。 ポイント2使わない箱入りタオルも箱から出して一度洗濯する
→箱に入れたまま長時間放置すると、折り目の部分の生地が弱くなってしまいます。
その上、ホコリが蓄積して余分な繊維や毛が取れづらくなってしまい、使用時に毛が抜け落ちてくる原因になります。
ですので、使わない箱入りタオルも、必ず一度箱から出して洗濯しましょう。
新しいタオルの洗い方を伝授!!洗濯法でこんなに変わる!?
タオルの「毛羽落ち」の大きな原因の一つが、洗濯するときの「摩擦」でした。
この「摩擦」を軽減するためには、どうすればよいのでしょうか?
新しいタオルの風合いを残したまま洗濯する方法を解説していきたいと思います。
1. タオルは洗濯ネットに入れる
→タオルの表面はパイルが沢山あります。パイルが傷つくと毛が出る原因になりますので、保護する為にも洗濯ネットに入れましょう。
洗濯で出てきた細かい繊維を、ネットでキャッチして取り除くことができます。
2. たっぷりの水で洗濯する
→節水モードでは少量の水で洗うので、タオルや洗濯物どうしの「摩擦」が大きくなりがちです。
水量が少ない場合、タオル表面の綿繊維が洗濯機の中で、他のタオル等とこすれあうことにより摩擦が起きて、毛羽落ちを発生させる原因になってしまいます。
摩擦を防ぐ為にたっぷりの水でタオルが絡まないように洗うのがおススメです。
3. 柔軟剤ではなくクエン酸を入れる
→ 先ほども解説しましたが、柔軟剤はタオルの繊維を痛めて毛が抜け落ちる原因になってしまいます。
そこで使用するのが、クエン酸です。
クエン酸は弱アルカリ性の洗濯洗剤で洗ったタオルを中和し、柔軟剤を使ったかのような手触りにしてくれます。
洗濯機が洗いからすすぎになったら、一時停止してクエン酸の粉末を投入します。
目安としては水10Lに対して、クエン酸は1g入れてください。
以上の3点で、タオルの毛が落ちるのをかなり防ぐことができます。
まとめ
せっかくいただいた新しいタオル、毛の心配をしないで気持ちよく使えるといいですよね。
洗濯の方法などちょっと一手間かけるだけで、毛を気にせず使用することができます。
また、毛羽落ちが継続すると糸痩せも早く、タオルの寿命も短くなります。
新しいタオルを使用する際には、是非試してみてはいかがでしょうか。