従業員が退職す際の手続き一覧 雇用保険や源泉徴収票まで詳しく解説

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社員が退職するとなると、雇用保険や社会保険の喪失手続きなど、やらなければいけない事務手続きがたくさん。
退職後にトラブルにならない為にも、会社の担当者はきっちりと手続きを行いたいものです。
こちらでは人事総務の初心者でも分かりやすいように、従業員が退職したときの手続きについてまとめています。

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従業員が退職する時の手続き一覧

◆ 退職者から提出・返却してもらうもの
・退職届
・健康保険被保険者証(本人分及び被扶養者分)
・社員証や名刺
・鍵や会社携帯・PC等貸与物

◆ 退職者へ渡すもの(後日郵送)
・源泉徴収票
・雇用保険被保険者離職証明書(離職票1)
・雇用保険被保険者離職証明書(離職票2)

社員から「退職届」を提出してもらってから手続きを進めましょう!!

退職手続き業務リスト
□ 雇用保険喪失手続き

□ 社会保険喪失手続き

□ 住民税・特別徴収の届出

□ 源泉徴収票発行

社員が退職した時の雇用保険手続き

必ず必要なのが「雇用保険被保険者資格喪失届」

入社時に雇用保険に加入した際にハローワークから受け取った資格取得通知書の上半分に記入します。

または下のホームページから作成することができます。
【 ハローワークインターネットサービス 】

更に、退職日より前に「離職票」の交付を希望するかを確認しておきましょう。
離職票は、失業給付などを申請するのに必要な書類です。
本人が記名捺印する箇所があるので、退職前に作成して署名をしてもらいます。
(退職者の印がもらえない場合も会社の代表印でも代用可です)

用紙は複写式の3枚つづりになっているため、事前に最寄のハローワークで入手しておく必要があります。
なお、退職者が59歳以上の場合は本人の意思にかかわらず離職票を交付しなければなりません。

【離職票なし】
必要書類 雇用保険被保険者資格喪失届
添付書類 なし
提出先 事業所管轄のハローワーク
提出期限 退職日の翌々日から10日以内

【離職票あり】
必要書類 雇用保険被保険者資格喪失届
雇用保険被保険者離職証明書(3枚つづり)
添付書類 退職届(退職理由の確認できるもの)
出勤簿
賃金台帳
(労働者名簿)
提出先 事業所管轄のハローワーク
提出期限 退職日の翌々日から10日以内

少しややこしい時給社員の離職票の書き方は【離職票の書き方と記入例】で確認できます。


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社員が退職した時の社会保険手続き

社会保険の資格喪失手続きで、健康保険と厚生年金の手続きが同時に行えます。

必要書類 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届
添付書類 健康保険被保険者証(本人分及び被扶養者分)
提出先 郵送で事務センター又は事業所管轄の年金事務所
提出期限 退職日の翌日から5日以内

※被保険者(退職者)資格喪失日とは、原則、退職日の翌日です。
例:退職日3月31日 ⇒ 資格喪失日4月1日

「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届」は下のホームページからダウンロードすることができます。

【 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届 】(日本年金機構ホームページ)

健康保険証を紛失した等で回収できない場合

紛失などで、どうしても手続きまでに保険証が回収できない場合は上記の書類に添えて回収不能届けも一緒に提出することで手続きをすることができます。

↓ 用紙のダウンロードはこちら ↓

【 健康保険 被保険者証回収不能届 】(日本年金機構ホームページ)

なお、健康保険証を回収できた時には速やかに返却することが必要です。

従業員の退職時の住民税について

社員の給与から住民税を特別徴収(給与天引き)して納税している場合は、退職時に異動届も提出しましょう。

必要書類 給与支払報告特別徴収にかかる給与所得者異動届出書
添付書類 なし
提出先 従業員が1月1日に居住していた住所の市区町村
提出期限 翌月10日まで

なお、退職日によって退職後の住民税を一括徴収する必要があります。
退職日より前に退職者へ伝えて異動届に記入し手続きをしましょう。

退職日による住民税の徴収方法
1/1~4/30 最後の給与又は退職金から一括徴収
5/1~5/31 5月分までの住民税を徴収
6/1~12/31 普通徴収/特別徴収のどちらにするかを退職者が選択できる

従業員の退職には源泉徴収票も忘れずに

必要書類 平成〇〇年分 給与所得の源泉徴収票
送付期限 退職日以後1カ月以内

退職後に最後の給与の支払いがある会社も多いので郵送で送ることが多いです。

退職者が年内に次の会社へ就職した場合は、源泉徴収票を提出することで年末調整を受けられます。
年内に就職しない場合は、退職者自身が源泉徴収票を元に確定申告することになります。

会社は退職者に源泉徴収票を交付することが法律で義務付けられています。(所得税法第226条)

ですので、忘れずに速やかに送付するようにしましょう。

まとめ

従業員が退職する時には社会保険や雇用保険の他に、税金等の手続きが必要です。
上記の手続きには、全て郵送での届出も可能です。
退職手続きには、手続きを誤ったり遅れることでトラブルに繋がる可能性もありますので、速やかに正確に書類を提出することが求められます。
ただし、手続きの作業自体は難しいものではないので、必要書類の一覧やチェック項目を作成して漏れのないように進めていきましょう。

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