犬に必要な栄養素と食材例まとめ|パピーと老犬の食事変えてますか?

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大切な愛犬の食事。
長く健康でいてもらうためには何を食べさせれば良いのか、飼い主として悩むところですよね。
子犬から成犬になる過程では、たくさんの栄養素を必要とします。
でも、食べすぎやメタボも心配になるところです。
愛犬の年齢やライフステージによって必要な栄養素が変化することをよく知って、愛犬の食事についてのお悩みを、解消していきましょう。

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犬に必要な栄養素と食材について

市販のドッグフードには、愛犬の年齢やライフステージによって、
「子犬(パピー)用」、「成犬(1歳~)用」、「老犬(シニア)用」などとの表示で、色々な種類があります。
これは、犬の成長過程によって、栄養素の必要な量が変わるからです。

まず、犬に必要な栄養素から見ていきましょう!

犬に必要な栄養素と食材とは?

次に、犬に必要な栄養素と、それが含まれる食材を簡単にまとめてみましょう。
私たち人間は、主に、5大栄養素と言われる5つの栄養素を必要としています。
(これに「水」を追加して、6大栄養素とされることもあります。)

犬も、人間と同じく哺乳類(ほにゅうるい)に属する動物です。
必要とする栄養素は、私たち人間とほとんど同じです。その5つの栄養素は次の通りです。

① 炭水化物(デンプン・食物繊維)

①-1
デンプンは糖に分解されエネルギー源になりますが、犬は人間よりも炭水化物の消化が苦手です。
【食材】米、トウモロコシ、大麦、小麦 など

①-2
食物繊維は消化されずに便として排泄されたり、腸内細菌の働きを助けて腸内の調子を整えたりします。
【食材】セルロース、サイリウム、ビートパルプ、マンナンオリゴ糖 など

② タンパク質(アミノ酸)
・タンパク質は、犬にとって最も大切なエネルギー源です。
体を作る成分になり、調子を整えます。
【食材】動物性たんぱく質・・・鶏・豚・羊などの肉類、魚、卵 など
【食材】植物性たんぱく質・・・大豆、小麦、トウモロコシ など

③ 脂質(脂肪酸)
・脂肪は、最も多くのエネルギーを含みます。過剰な摂取には注意が必要です。
【食材】動物性脂質・・・バター、ラード、魚油 など
【食材】植物性脂質・・・大豆油、小麦胚芽油 など

④ ビタミン
ビタミンは、ごくわずかな量で体の様々な働きの調整をします。
生きる上で書かせない成分です。
【食材】緑黄色野菜、魚、レバー など

⑤ ミネラル(無機質)
ミネラルは、骨などの成分になったり、細胞の水分やpHの調整のために働いたりします。
【食材】煮干し、卵、野菜、レバー など

さて、愛犬と過ごしている皆様は、どのように食材を選んだり食事内容を切り替えたりしているのでしょうか?

犬の食事の内容を切り替えるタイミングは?

では、犬の食事を考えるタイミングはどのようなものがあるのでしょうか?

犬の食事を切り替えるきっかけに多いのは以下のタイミングです。

犬の食事の切り替えとの成長のタイミング
1. 離乳してから固形のフードを食べられるようになったとき(生後1~2か月)

2. 成長期の子犬から、成長が安定した成犬になったとき(生後約1年)

3. 病気や、妊娠などで必要な栄養バランスが変化したとき

4. 年を取って必要な栄養バランスが変化したとき(生後約7年

こちらで愛犬の年齢を人間に換算すると何歳かもチェックできます!!

愛犬に必要な栄養素を上手に与えるためには、適切な食材というものがあります。
どのような食材が良くて、どのような食材は避けた方が良いのでしょうか?

最も気を付ける必要がある重要な栄養素の代表は、炭水化物・タンパク質・脂質です。
この3つに注目して、食材をあげてみましょう。

ドッグフードの材料として良い食材の例

さて、必要な栄養素とタイミングが分かったら、どの食材を選ぶのが良いか見ていきましょう。

炭水化物
例;サツマイモ、ブロッコリー、ニンジン、ほうれん草など。

植物性の炭水化物でも、これらは比較的消化されやすいものです。
市販のドッグフードに炭水化物として多く含まれるものの中にも、トウモロコシ、小麦などがあります。

ところが、実は犬は、人間のようにはこれらの食材を上手に消化してエネルギーにできないといわれているもの事実です。

タンパク質
例:鶏肉、羊肉、牛肉、ターキー、魚(サーモン・ニシン)、卵、チーズ、豆腐、おからなど。
もともと肉食動物である犬にとっては、最も重要な栄養素です。
とくに動物性のタンパク質は消化吸収が良いとされています。
脂質
例:魚、チーズ、豆類(えんどう豆、レンズ豆)、ヨーグルトなど。
エネルギーとしても使われますが、高カロリーなので摂りすぎには注意が必要です。
しかし不足すると、免疫力の低下や赤血球の減少などを引き起こすきっかけにもなります。

犬の場合は、人間よりも必要とする脂肪が少なく済むため、食事全体の15%以内が理想的です。


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犬のパピーと老犬で栄養素の必要量はどれだけ違う?

子犬に必要な栄養素

一般的に、子犬(生後約12か月目あたりまで)の間は、体が急激に成長するため、多くの栄養素を必要とします。
以下は、代表的な栄養素の必要量を、犬の体重当たりの数値で表し、表にしたものです。
栄養所要量が、およそ1.5~2倍であることが分かります。

犬の体重1kgあたりの栄養の必要量(1日)
栄養素名 成犬・老犬 子犬
たんぱく質 5g 10g
脂肪 1.5g 3.0g
ビタミンA 110IU 220IU
ビタミンD 11IU 22IU
ビタミンE 1.2IU 2.4IU
ビタミンB1 24μg 43μg
ビタミンB2 48μg 96μg
1.32mg 2.64mg
カルシウム 265mg 530mg

老犬(シニア犬)に必要な栄養素

成犬とシニア健犬に必要とされる栄養素の量は、実は大きな差はありません。
成長期・シニア期に共通して言えることは、全体的にバランスのとれた食事を与えることが大切だということです。

シニア犬(生後約7年~)になってくるに連れて、体が少しずつ変化してきます。

胃腸が弱くなり消化機能が低下してくるとともに、運動量や代謝量が減ることで太りやすくもなります。
動作が鈍くなることで、ケガをしやすくなったり、病気のリスクが高くなったり、関節が痛んだりなどの不調が出やすくなります。

運動量が落ちてきたシニア健犬には、低脂肪・低カロリーの食材を選んだり、関節の健康のためにグルコサミンなどを多くとることも推奨されています
また消化しにくい小麦・トウモロコシなどの原料はさけ、米など消化のよいものを炭水化物の原料として使うこともおすすめです。

食欲が落ち、食事量も減って来るので、少ない量でもじゅうぶんなタンパク質が摂れる高タンパクの物が良いでしょう。
また免疫力力が落ちて病気になりやすくなってくるので、なるべく添加物が含まれていない食品を使い、フードを作ることも良いでしょう。

犬の食事のグルテンフリーやグレインリーって??

犬の食事に関する情報を探しているとよく聞く言葉に、「グルテンフリー」「グレインフリー」というものがあります。
「今更聞けない!よく似ているけど、これってなに??」
そんな疑問を持っている人、意外に多いのです。

グルテン (Gluten)とは?

グルテンとは小麦、大麦、ライ麦などの麦類に含まれているタンパク質のこと。
グルテン (Gluten)は、小麦、大麦、ライ麦などの麦類に含まれているタンパク質のこと。
グルテンは、犬にとっても食物アレルギーの原因となることがあるタンパク質でもあります。
グルテンフリー(Gluten Free)は、アレルギー発生の防止を目的に、穀物に含まれる「グルテン」を使用しないことです。

グレイン(Grain)とは?

グレインとは食材でいえば「麦系・米・そば・とうもろこし・アワ・ヒエ・キビ」のこと。
グレイン(Grain)というのは一般的には「穀物」という意味です。

しかし、ドッグフードに関してグレインフリー(Grain free)という言葉を使う場合のグレイン(Grain)は、「犬が消化するのが苦手な種類の穀物(麦系・米・そば・とうもろこし・アワ・ヒエ・キビ)のこと」をさしているのです。

グレインフリー(Grain free)とは、犬が消化するのが苦手な種類の穀物(麦系・米・そば・とうもろこし・アワ・ヒエ・キビ)を使用していない、という意味です

犬のグルテンフリーやグレインフリーは何のため?

簡単に言ってしまうと、グルテン(Gluten)はアレルギーの原因になる場合があります。

グレイン(Grain)は犬が消化するのが苦手な種類の穀物であるため、あえてそれらを使わないフードとして考え出されたものが、「グルテンフリー(Gluten Free)」「グレインフリー(Grain free)」といえます。

しかし、これらをまったく与えてはいけないのか?というと、一概にそうとは言えません。
グレイン(Grain)の中でも小麦や白米は、血糖値が素早く上がるので、ダイエットには向きませんが、状況によってはメリットがあります。

愛犬が痩せすぎなどで、体重を増やし標準に近づけたいとき、グルテンにアレルギー反応がなければ、グルテン、グレインが入っているフードのほうが効率的にエネルギーを摂取することができるので、適量を守れば良い状況を招くこともあるのです。

いずれにしても、愛犬のからだの状態や特徴をよく知っておくことは重要ですね。

まとめ

このように、用途にあわせて愛犬のフードを選ぶことで、より健康な状態を保つことができますね。
多様な種類の食材がありますが、それぞれに含まれる栄養素や、その特徴をよく理解して、上手にフードに利用してみてはいかがでしょうか?
愛犬の食事を通して、たくさんの飼い主さんが、愛犬との楽しい時間を、より長く過ごせると良いですね。

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