犬の車いすをオーダーしました

犬の車いすを初めて知ったのは、テレビでタレントさんが飼い犬で下半身麻痺のトイプードルのために車椅子を作るという特集を見た時でした。

当時、まだ我が家のトイプードルはピンピンしていて、4本の足で活発に走り回っている時でしたので、まさか自分の犬が数年後にお世話になるとは夢にも思ってもいませんでした。


番組では車いすを制作されている方の紹介があって犬や飼い主に対する温かい気持ちや優しい雰囲気がとても印象的でした。

更に、下半身が麻痺していたトイプードルがスタジオで2度ほどヨロヨロと立ち上がったのを見て普通に感動していました。

実際に自分の犬が下半身麻痺になり車椅子を検討した時に、真っ先にその番組で見た光景を思い出しネットで検索してホームページを見つけました。

調べたところ、その他にも犬の車椅子を作っている会社は何社かありました。

そこで形や使っている素材、お値段など比較してみました。

ホームページに載っている体験談もかなり見ました。


番組での印象がとても良かったのもありますが、一番の決め手になったのはお値段でした。

問い合わせをしたところ、2.5kgのうちの小型犬の車椅子だったら2万円強で作れるとのことで、お値段は他社の半額くらいでした。

障害のある犬を飼うということは飼い主には費用の負担もかかります。

それも考慮してホームセンターなどで購入できる材料を使い、車椅子の代金を可能な限り抑えているとのことでした。

実際、下半身麻痺が発覚した時は保険に入っていなかったこともあり手術もけっこうけっこうな高額でしたし、その後のリハビリも決してお安い金額ではなかったです。

ですので、これからずっと使うであろう車椅子は安心できるところにお願いしたかったし、メンテナンスを考えてもお安いのは嬉しかったです。


とはいえ、犬の車椅子といっても初めてのことで様子がわからないし、うちの犬が車椅子を受け入れてくれるのかな?とか、不安でいっぱいでした。

そこでメールでも何度か質問させていただいたところ、とても親身になって相談に乗ってくれたので安心して一度、試乗に行かせてもらうことにしました。

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犬を連れて、試乗のために初めて工場にお邪魔した時のことです。

入口の扉を開けるといろんなサイズの車椅子が所狭しと置かれていました。

床では間に合わず天井からも数十台ぶら下がっています。

デスクには、車椅子を作ってもらった人たちからのお礼の手紙や、嬉しそうに車椅子に乗っているワンちゃん達の写真・写真・写真!!!

1年に1000台位作った年もあったと言っていたので、これでもほんの一部が飾られていたんだと思います。

愛犬がまた走れるようになった感動って言葉では言い表せないものです。

こんなにいろんな方へその感動を与えてあげることができるってすごいことですだなと感じました。


挨拶をすませて早速、まずは犬の採寸をしました。

さすがに犬の扱いに慣れていらっしゃって、ちょいちょいっと魔法のように素早く必要な採寸を終わらせてしまいました。

そこで、うちの犬のサイズに合う試乗用の車椅子を出してくれて、乗せ方の説明をしながらパパッと車椅子に乗せてくれました。

普通に車椅子に乗った状態では、麻痺した後ろ足をズルズルと引きずって歩くことになってしまいます。

そこでお尻のほうに足をかける場所があって、後ろ足を引きずりたくない時にはそこに足を乗せれば後ろ足を引きずることなく歩けます。

ここで膨らましてないゴム風船のようなアイテムを手渡されました。


???

なんですか?これ??


犬のブーツだそうです!!

早速、足を先ほどの固定していた場所から外してブーツを履かせてみました。

後ろ足は地面に引きずって歩く形になりますが足はブーツで保護されているので擦れることも怪我することもないそうです。

更に、引きずることだけでも麻痺した足に刺激が与えられるので犬のリハビリにもなるとのことでした。

室内ではあまり違和感がなさそうだったので外の広い場所で少し歩かせてみよう。
ということで外に出てきました。

「ちゃんと歩けるかな?」という心配をよそに怖がることもなくスイスイと軽く歩き出しました。

後ろ足の代わりに車輪がついているので前足を動かすだけで簡単に歩けるのです。

うちの犬も
「あれ?ぼく歩いてる!」
というように、こちらをチラチラ振り返りながら久しぶりに一緒に道を歩くことができました。

愛犬の嬉しそうな顔をみたら私も嬉しくなってしまい思わず涙ぐんでしまいました。

ハイジが「クララが立った!!」と言った時の心境が分かった瞬間ですww

「最初は怖がって歩けない子もいますが、数分ですぐ慣れてみんな歩けるようになるんですよ」
とおっしゃっていました。

「そしたら、車椅子に慣れるように少しこの辺で歩く練習をしててください」
と言われ、久しぶりにお散歩できる喜びで、工場の目の前の通りを何往復もしてしまいました。

愛犬のキラキラした目を見て
「やっぱり犬は走るのが大好きなんだな。」
と感じましたし
「もっと早く車椅子を作ってあげればよかったね。」
と少し反省しました。


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車椅子のベルトのカラーは好きな色を選べるとのことで確か、赤・黄色・青だったと思います。

信号機ですねwww

うちはホワイトのトイプードルで男の子なので迷わず青のベルトに決定!!

一週間ほどで完成するとのことだったので、受け取りに来る日を決めてその日は帰りました。


ついに完成の日。


その日は朝から晴天で、お天気まで喜んでくれているようでウキウキしながら受け取りに伺いました。

完成した車椅子を見て、使い方をもう一度丁寧に教えてもらって犬を車椅子に乗せてみました。

嬉しそうに興奮している自分の犬を見て、もうすでに感動ヽ(;▽;)ノ

こちらでは、車椅子の犬の身体を支えるプラスチックの部分に熱を加えることで、それぞれの犬に合った形に調整されているそうです。

犬への負担が少しでも軽減されるように。と。

また、実際に完成した車椅子を装着したあともチェックしてもらえて、細かい微調整があるようでしたら対応してくれるとのことでした。

因みに、うちの犬の車椅子は微調整も必要ないくらいぴったりでした。

そういう細かい心配りがみんなを幸せにしていくんでしょうね。

この日は私たちの他にもう一家族がいらしていましたが、その方たちの飼っている犬も老犬になって歩けなくなってしまったそうです。

彼らの番が来て車椅子を付けたところ、嬉しそうに自分の足で歩いているのを見て、その飼い主さんと初めて会ったにも関わらず嬉しさを共感してしまいました。

その後、外で少し歩いてみて不具合がないか確認してほしいと言われたので、初めての自分だけの車椅子で歩き回ってもらいました。

私もはしゃいでしまって、少し一緒に走ってみたりもしましたが、全くなんの問題もなく使用できました。

うちの犬仕様にしてもらっているので当たり前かもしれませんが、前回試乗させてもらった時よりも小回りもきくし、思った通りに動けているように見えます。


そして満足気なうちのワンコはすっごいドヤ顔に(笑)

犬が走れるって当たり前のことだと思っていましたが、走れることがこんなに嬉しいとは思いませんでした。

障害ができても、もう一度走れるようにさせてくれて本当に感謝の気持ちでいっぱいです!!

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