書道の筆が割れる原因は洗い方に!書き初め後の道具のお手入れ法を紹介

syodouhude

お正月の書き初めなど、冬には書道をする機会が増えますね。
いざ道具を出して書こうとしたら筆の先が割れていた!という経験ありませんか?
筆の先が割れてしまう原因と対処法、そして大切な筆の洗い方をお伝えします。
そして道具を長く使っていただくためにも、書き初めが終わった後の
硯の正しいお手入れ方法も紹介します。

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書道の筆が割れる原因と対処法は?

結論から先に言ってしまいますと
!!ずばり!!

筆をきちんと洗えていない

ことが原因です。

その他に筆圧で筆が割れてしまう方も一部いますが、ほとんどは洗い方が原因です。

墨にはススと膠(ニカワ)が含まれていて、これが筆に残っていることで穂先が割れてしまうんです。

「いえいえ。そんなことはない!私はしっかり洗っています!!」という方は
【洗いが足りない】 または 【洗い方が間違っている】
という理由があげられます。

筆が割れた経験のある人は、正しい洗い方を次の章で紹介していきますので、一度その通りにに洗ってみてくださいね。

次回使うときの使い心地の違いにびっくりすること間違いなしです(^^)

書き初め後の書道の筆の正しい洗い方

筆をキレイに洗えている状態とは、筆に付いた墨をしっかり落とした状態です。

それでは早速やり方を見ていきましょう。

➀ 拭く
まず書き初めが終わったら、筆についている余分な墨を拭き取ってあげます。
書き損じた半紙があると思いますので、余白の箇所を使って墨を染み込ませます。

この時に、半紙で筆をゴシゴシこすらないようにしてくださいね。
筆の毛並みに沿って、優しく半紙に墨を吸い取らせましょう。

➁ 洗う
次に水またはぬるま湯で洗っていきます。
基本的には、使い終わったら時間をおかずにすぐに洗うようにしましょう。
時間が経つと墨が固まって落とすのに時間がかかってしまいます。

洗い方は、ジャムなどの空き瓶かプリンなどの空き容器に、筆の根元まで浸かるように水を入れます。
水の中で筆を軽く振ると、墨が流れ出て水が黒く濁ります。
水を替えて、これを数回繰り返します。

その後親指と人差し指の腹で、筆を優しく軽くもみ洗いします。
特に根元部分に付いた墨を取り除きましょう。

墨の色がほとんど出なくなるまで、水を交換して筆を洗ってください。

※ 注意 ※

流水の方がキレイになるのでは?と思うかもしれませんが
水道水を直接筆にかけないでくださいね。
毛先に変な癖が付いたりまとまりが悪くなることがあるので気をつけましょう。

➂ 水気を切る
水が黒くならなくなったら、水気を切ります。

筆の根元から毛先に向かって、指の腹でつまむようにスライドさせましょう。
力は入れずにスライドさせていき、余分な水気を切ってください。

更に余った半紙や吸い取り紙で筆を包むようにして、優しく水分を取っていきます。

最後に毛並みに沿って、指の腹でなでるように筆の形を整えます。

➃ 干す
穂先を下にして、筆を縦にぶら下げて干します。
室内の風通しの良い場所で、陰干しして乾燥させてください。

完全に乾いてから筆巻きなどで巻いて保管します。

書き初めをした後の半紙はどうしていますか?
新年の抱負や目標は、正しい方法で処分することで願いも叶いやすいと言われています。

【 お正月に書き初めをした後の正しい片づけ方 】
またこちらも合わせてチェックしてみてくださいね。
【 新年の抱負を実現しやすくする簡単な方法 】

書道の筆が割れてしまった場合のリカバリー方法

さて、それでは、もう割れてしまった筆の対処法をこちらでは紹介していきますね。

まず、ぬるま湯に筆を漬けて固まってしまった墨を柔らかくします。
膠(ニカワ)はぬる目のお湯に溶けやすいのでぬるま湯がベストです。

↓ ↓

指の腹で筆の流れに沿ってもみ洗いし、残っている墨を落とします。

↓ ↓

先ほどの➁洗い方と同様に水が黒くなくなるまで交換して洗いましょう。

↓ ↓

洗いが終わったら➂➃へ進んでください。

完全に乾燥させると筆の先は元のように戻っています。
割れてしまった場合はこの方法で丁寧に洗ってみてくださいね。

【 間違った対処法 】
・先が割れて硬くなってしまった筆を机の上に押し付けてほぐす
・墨汁を補充して硯の上でほぐす

上記は毛が切れてしまいますので、絶対にやらないでください(>_<)

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書道の道具は正しくお手入れして長く使おう

筆のお手入れ方法は理解できましたか?
それでは、他の書道の道具のお手入れ方法もみていきましょう。

硯の正しいお手入れ方法

硯も筆と同じように使ったらすぐに洗う必要があります。
洗わないと、墨の残りが硯に固まってしまいます。
次回使うときに、筆にくっついてきたりしますので毎回洗うようにしましょう。

➀ 拭く
こちらも筆と同様に、書き損じた半紙に墨を染みこませ
余分な墨を落ちるまで拭いてください。

この時、半紙で硯をこすらないように注意してくださいね。

➁ 洗う
次に流水で脱脂綿を使って洗っていきます。

熱湯は硯が割るので使用しないでください。
また、たわし類も傷が付くのでおすすめしません。

➂ 水気を切る
残った脱脂綿やタオルなどで、水気をしっかり拭き取ります。

➃ 干す
室内の風通しの良い場所で陰干しして乾燥させてください。

※ 注意 ※

完全に乾いてから箱に戻しましょう。
濡れたまましまってしまうとカビの原因になります。
一度生えたカビはなかなか取れないので、しっかり乾燥させてくださいね。

まとめ

書道の道具の寿命はお手入れしだいです。
筆は動物の毛でできているため、人の髪の毛と同じようにキューティクルがあります。
筆も硯も丁寧に洗って乾燥させることで綺麗に使いやすく長持ちしますので
ぜひ実践してくださいね。

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