テレビのCMでよく、過払金請求という単語を聞きますよね。
しかし、過払金請求をしたいと考え色々調べると、ある疑問が湧いてくることと思います。
それは「弁護士と司法書士、どちらに頼むべきか」という疑問です。
弁護士・司法書士共に、過払金請求を行っているからです。
私自身も過払い金の請求を行ってもらい、まとまった金額が戻ってきました。
依頼する前に、過払金請求は弁護士と司法書士どちらに頼むべきか比較検証した経験から、それぞれのメリットとデメリットも含め、どちらが戻ってくる額が多いかを解説します。
過払金請求で弁護士と司法書士のかしこい選び方!メリットやデメリットを検証
では早速、弁護士に依頼する場合のとメリットとデメリットについて見ていきましょう。
弁護士に過払金請求を依頼するメリットデメリット
2、相手先の交渉に強く、有利な条件で和解を勝ち取ってくれる
3、相手先が交渉に応じない場合裁判になるが、裁判の手続きもしてくれる
4、返済中の場合は、取り立てや返済が一旦ストップする
5、1社140万円を超える借金の過払い金手続きができる
まず1点目の、過払金請求の手続きを全て行ってくれる点です。
過払金請求の手続きや交渉など、全て弁護士にお任せできますので、そのまま黙って待っていれば過払金が戻ってきます。
次に2点目の相手先への交渉に強いという点です。
相手先も慈善事業ではないので、こちらに不利な条件で和解を申し出てくる可能性があります。
しかし弁護士は様々な事例が頭に入っているので、不利な条件に同意するどころか、場合によってはより良い条件を勝ち取ることができます。
3点目の裁判についてです。
過払金請求の交渉は相手が必ずしも応じるとは限りませんし、こちらが納得する条件を提示してこない可能性も大いにあります。
そうなると裁判を起こす必要があり、その裁判の諸手続きなど、面倒なことを弁護士が引き受けてくれます。
また、裁判になったら地方裁判所へ出向かなければいけませんが、その手間もかからないのが嬉しい点です。
4点目の請求のストップの点です。
弁護士に依頼をすると、最初に貸金業者に向けて受任通知(介入通知)というものを送ります。
受任通知を受け取った相手は、今後は借りた本人に取り立ての連絡をすることはできません。
その代わりに、弁護士または弁護士事務所と交渉、連絡を取ることになります。
これで毎日の支払いの請求に悩まされることはありません。
最後に、5点目の140万円を超える取り扱いについての点です。
この後説明していきますが、司法書士は過払い金元本が140万円を超える請求手続きはできないことと法律で決まっています。
ですので、司法書士が扱えない額の過払い請求手続きも、弁護士なら取り扱うことができるのです。
弁護士に依頼するデメリットは、依頼報酬が高額であることです。
下の章で解説していきますが、司法書士と比べても費用がかかる事が多いです。
司法書士に過払金請求を依頼するメリットデメリット
2、140万円以下の場合、借入先への交渉も行ってくれる
3、140万円以下の簡易裁判の、裁判の手続きもしてくれる
4、返済中の場合は、取り立てや返済が一旦ストップする
5、弁護士より費用が安く済む場合が多い
以上5点が司法書士に依頼するメリットです。
1点目の書類手続きに関しては、弁護士同様お任せすることができます。
2点目の交渉の件ですが、「認定司法書士」と呼ばれる司法書士が担当することにより受けられるメリットです。
全ての司法書士が出来るわけではないので、注意が必要です。
3点目の裁判手続きについて。
裁判所は地方裁判所と簡易裁判所があり、司法書士が扱えるものは140万円以下の簡易裁判所の案件になります。
裁判になった場合、裁判所へ行ったり必要な手続きも行ってもらえます。
4点目の支払い請求の件にていても弁護士同様です。
契約に進むと受任通知(介入通知)を発送しますので、それ以降は支払い請求もストップすることになります。
最後の5点目の費用の件ですが、弁護士に比べて費用は安くなる傾向があります。
では、司法書士に依頼するデメリットとはなんでしょうか。
それは過払金の請求金額と裁判に制限がかかっていることです。
過払金の請求元本が1社に対し140万円を超える場合、それ以上の金額は司法書士には請求できません。
これは2016年の裁判で決定された事項なので、金額が多い方は弁護士に頼らざるを得ません。
また、上訴を起こす事も司法書士は禁止されています。
もし上訴する場合は、債務者自らが裁判所まで赴く必要がでてくる可能性があります。
ですので、そうなった場合の対応について、契約前の面談で事前に確認することをおすすめします。
過払金請求の手数料比較!お金が多く戻ってくるのはどっち?
過払金請求を行うにあたり、弁護士や司法書士に依頼すると手数料が発生します。
弁護士に依頼した際の手数料の詳しい項目は以下の通りです。
相談料 | 5000円~10000円/h |
着手金 | 0~3万/1社 |
基本報酬 | 0~5万 |
成功報酬 | 20~25% |
債務減額報酬 | 10% |
その他費用 | 実費 |
※法律事務所によっては、相談料が無料のところも多くあります。
※着手金とは弁護士に対して依頼をするときに支払う初期費用です。
※成功報酬金は過払い金の返還額が決定した際に払う費用です。
※減額報酬は借金がまだ残っている状態で、借金を減額できた額に対して支払う費用です。
こちらも、無料としている法律事務所も多々あります。
各社で開きがあるので一概には言えませんが、100万円の過払い金があったとして、弁護士に依頼した場合、大体30万〜50万円かかる計算です。
司法書士に依頼した場合の手数料ですが、項目は弁護士と同じ内容と考えていただいて大丈夫です。
ただし基本報酬や成功報酬が弁護士に比べて安い場合が多く、同じ額でしたら目安としては20万〜40万円前後で依頼できるようです。
手数料がかからない方法として、自分で過払い金請求を行う方法もあります。
【 自分で過払い金請求をする方法とメリットデメリットはこちらで確認ください。 】
過払い金請求で弁護士と司法書士どちらが多く戻ってくる?
まず借金の額によって、依頼できるものに制限がかかってきます。
過払金元本が140万円以内に収まる方は弁護士・司法書士どちらへも依頼が可能です。
では手数料の件も踏まえ、どちらが多く過払金が戻ってくるのでしょうか?
手数料だけで判断すると、司法書士の方が戻ってくる金額は多くなります。
しかし過払い請求は、相手の業者によって手続き方法が複雑になることも多いようです。
貸金業者が合併を繰り返していて元の会社が判明しない。
過払い請求交渉になかなか応じてくれない場合もあります。
そのような場合、手数料はかかっても弁護士の方が早期解決できることもあります。
また、弁護士や司法書士の事務所選びも大事です。
手数料自体も事務所によって差があります。
過払い請求に慣れていて親身になってくれる事務所を選べるのがベストです。
相談前に事務所の評判や実績を調べてから依頼するようにしましょうね。
最後に、過払い金請求をしたらブラックリストに載ってしまうのでは?
という心配をされる方がいます。
ブラックリストと注意点を【こちらの記事】でまとめています。
過払い金請求をする前には、↑↑もチェックしてください。
まとめ
過払金請求は、費用対効果が自分の中で納得いく方法を選ぶのが一番です。
司法書士・弁護士どちらに依頼するかは、どれが正解というものはないのです。
ただし一つ言えるのが、過払金請求は10年という時効があるので、早め早めに動いた方がいいという事です。
後から後悔しないためにも、まずは無料相談で信頼できる事務所を探してみてくださいね。