アニサキスといえばイカや生魚についているイメージがあると思います。
しかし、いくらの原料となる鮭の筋子にも寄生虫であるアニサキスはいるのです。
せっかく美味しいいくらを食べるのに、アニサキスに怯えながら食べるなんて嫌ですよね。
そこで今回は、いくらの醤油漬けなどのアニサキス対策の方法を解説します。
さらにアニサキス対策をしていく中で、いくらが固くならない温度などについてもお伝えします。
いくらの醤油漬けで注意すべき寄生虫のアニサキスとは?
アニサキスとは?特徴と目で見えるの?
アニサキスとは寄生虫の1種です。
白い糸のような体を持ち、長さは2cm〜3cmほどあります。
サバ・アジ・カツオ・イワシ・イカなどの魚介類についていることが多く、特にイカに寄生していることが多いです。
9月〜10月に活発に活動し、アニサキス被害も9月〜10月にかけて増えます。
たかが寄生虫と侮ってはいけません。
生の魚やいくらなどの魚卵を食べるときは、十分な注意が必要なのです。
アニサキスは、白っぽい半透明色で渦のように丸まっている事が多いです。
目視できることもありますので、白っぽい動いているものが見えたらしっかり確認するようにしてください。
アニサキスの症状やアレルギー反応は?
アニサキスがなぜ怖いと言われているのかと言うと、人間の体内に入ると胃壁や腸壁に潜入することがあるからです。
胃壁に入ればみぞおちの激しい痛みや吐き気・嘔吐に見舞われます。
腸壁に入れば下腹部が猛烈に痛くなり、腹膜炎を起こす危険性があるのです。
また、アニサキスアレルギーであれば、血圧降下や呼吸不全などを引き起こすアナフィラキシー症状が発現することだってあり得ます。
ちなみに症状が出るのは、大体食べてから8時間後程と言われています。
夕食に食べた刺身やいくらが原因になると、病院が開いていない夜中に発症するという恐ろしい事態になりかねません。
2017年、人気お笑い芸人の渡辺直美さんがアニサキスにより入院したのは記憶に新しいと思います。
彼女はSNSで「痛みのあまり病院で泣いた」という趣旨の投稿をしていました。
大の大人が痛くて泣く程、アニサキスは激しい痛みを引き起こすのです。
生筋子いくらのアニサキス処理は冷凍?熱湯?固くならない温度と時間は?
では、自宅でいくらを漬ける時のアニサキス処理について解説していきます。
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まずは生筋子からいくらをバラす際に、アニサキスがいないかどうか目視で確認しましょう。
アニサキスは筋子の粒の中にいるわけではなく、表面に付着していることがほとんどだからです。
次に、目視で確認後も見落としている可能性がある為、アニサキス処理をします。
アニサキスを死滅させる方法
アニサキスは−20℃で24時間以上冷凍するか、60℃以上のお湯に浸けて1分・70℃以上のお湯に浸ければ一瞬で処理が終わります。
ただ、お湯に浸けるといくらが固くなると心配の方もいらっしゃると思います。
しかし70℃前後のお湯に1分以内に浸けるのであれば、いくらは固くなりません。
更にお湯に浸けることにより、生臭さを消すことができます。
冷凍もいいのですが個人的には、アニサキスを一瞬で処理できて臭みを消せる熱湯処理の方をお勧めします。
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アニサキスは寿司屋や魚屋で買ったいくらは心配ない?
きちんと対策をしている通常の寿司屋や魚屋では、アニサキスがいることはほとんどありません。
ただし、プロの手によって作られたいくらでも、アニサキスの心配は全くないとは言い切れません。
新鮮な魚介を扱っている信頼できるお店を選ぶ事が一番となりますが、免疫が弱っているときなどは生の魚介類を避ける方が無難です。
またどうしても心配な場合は、一度冷凍したいくらを選ぶのが得策です。
生のまま買い付けてそのまま提供している店であれば、家に帰って2日ほど冷凍してから食べるようにするのが確実です。
また、食べる際も目視でアニサキスがいないか確認してから食べるようにしましょう。
まとめ
アニサキスはいくらにも付いていることがあり、熱湯につけたり冷凍すれば安心して食べられることがわかりましたでしょうか。
今まで何も考えずに食べてきた方も、アニサキスに当たらなかったのは幸運だったと言えます。
大好きないくらでアニサキスに当たらないためにも対策は必要です。
いくらを漬ける際にはきちんと熱湯処理や冷凍をして、アニサキス対策を万全にて美味しくいただきましょう。